日本人には少ない睡眠時間でも十分という人も多いかもしれませんが、不眠症は非常に深刻な問題です。不眠症になると身体を十分に休ませることができなくなり、集中力に欠けたり、だるさや、倦怠感、生活リズムの乱れからさまざまな症状が出てきます。

不眠症を放置するとどうなる?

不眠症は単純に言えば、眠ることが出来なくなる状態のことです。
不眠症といっても軽いものから重いものまでさまざまですが、不眠症を放置すると体調不良だけでなく心身に与える影響も出てきます。

不眠症は睡眠に関する症状を総合的に指すものであり、さらに不眠症を詳しく分類すると寝付きが悪いといった入眠障害、睡眠中に何度も目覚めてしまう中途覚醒、早く目覚めてしまう早朝覚醒などがあり、さらに睡眠時間が十分であるにも関わらず、眠った感じがしない熟眠障害などがあります。
これらの症状はその時の体調や睡眠環境でも発生する可能性があるもので、自然に治ることもありますが、放置し続けることで重症化する可能性もあります。
重症化すると日常生活に支障を来すようになり、このような睡眠障害が多く出て十分な睡眠が取れなくなると不眠症として扱われます。

そもそも睡眠は、人間の健康を支える上で重要な役割を果たしています。
睡眠が正常に行えない場合には、脳の機能が低下するほかにも免疫機能の低下といったことも考えられます。
このため不眠症を放置するのは危険で、改善を試みることが重要です。
特に重症化によって脳の機能の低下は、うつ病や精神疾患、認知症のリスクを高める可能性がありますし、また免疫機能が低下することで病気になりやすくなったり、また肥満になるリスクも高くなる可能性があります。
それに睡眠が十分に取れていない場合には平衡感覚の能力が低下することになります。
平衡感覚の能力が低下することによって運動機能が低下し、些細なミスを起こしやすくなりそれらが大きな事故に繋がる危険性もあります。

このため睡眠が上手くとれない不眠症となるとさまざまな日常生活に支障を来すようになるリスクがあり、将来的にも健康を害する可能性が高くなります。
眠れないといった場合には放置せずに身の回りの出来ることから睡眠環境の改善や場合によっては専門医に受診して改善することが重要です。

精神疾患が睡眠障害を併発するケースが多い理由

不眠症の原因はさまざまであり、睡眠環境が悪い場合といったものがあります。
例えばベッドが身体にあった適切な硬さでないとか、枕の高さによって眠りにくくなるといったことです。
また夏などは暑くて眠れないといった場合なども不眠症の原因になります。
また身体の形によっても睡眠を妨げることが知られ、特に肥満体の人は睡眠時に喉を圧迫して無呼吸症候群になっている場合があります。
無呼吸症候群になると呼吸が止まり身体へのダメージを与えます。
特に酸素の供給量が減ると脳へのダメージが大きくなり脳の機能低下を招く可能性があります。
また睡眠は脳を休めることが目的ですから、睡眠環境のほか心身の影響も大きく出ます。
例えばストレスや考え事をしていると脳が働き続けようとするため睡眠が上手くいきませんし、また身体に痛みを生じるような病気になっている場合にも睡眠を妨げます。
また精神的な理由でも発生することも知られており、うつ病や認知症などの精神疾患でも多く見られます。
特に不眠症になると3分の1から半数程度は精神疾患を持っているとされます。
この場合には精神疾患があるから不眠症になったのか、不眠症であるから精神疾患を併発したのかといった違いはあるものの、不眠症の状態を放置し続けるといずれは精神疾患になる危険性が高くなるといえます。

この理由としては、やはり脳の機能に対して不眠症が与える影響が強く出るためです。
いずれにしても精神疾患を改善するためには専門医に診てもらうことが重要ですし、必要に応じて精神安定剤や睡眠導入剤などを利用することで徐々に改善することができます。
また不眠症が原因による精神疾患であれば不眠症を改善することによって精神疾患も改善することができます。